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SALES VIABILITY ASSESSMENT

販売可能性診断書

案件 Lab.24 粉末洗剤 / 販売プロモーション 判定日 2026年7月28日 調査範囲 公開情報・顧客の声(Web)・競合訴求 診断 横山幸基
判定:条件付きGO

市場に金は動いている。ただし「バスタオルの臭い戻り専門」で出すのは非推奨。用途定義型に組み替えれば制作に進める。

  1. 需要は確認できた。洗濯物の臭い戻りは顧客の最上位の困りごとであり、この解決に実際に金が払われている(競合大手が継続的に販売している)。
  2. ただし提案中のポジションは空いていない。「タオルのニオイ戻り」は競合大手が研究広報と連動して先に言語を所有しており、同じ土俵で戦うには比較実証が要る。
  3. 止まっているのは信頼の層。約束を裏づける自社側の証拠が現状ゼロ。ここを埋めずに広告費を入れると、金が溶ける。

検査 1顧客の困りごとは深いか

深さの判定は、頻度・感情の強さ・すでに試した手段の数で行う。

結論:深い。市場側の問題ではない

合格

事実顧客の声の最上位は「何度洗っても臭いが取れない」「生乾き臭」。この2つが群を抜いて多い。「つけ置きが面倒」も出現するが母数はやや小さい。

事実顧客はすでに複数の手段を試して失敗している——柔軟剤の増量、漂白剤、オキシ漬け、過炭酸ナトリウム、洗濯槽クリーナー、煮沸。試した手段の多さは、悩みの深さの直接的な証拠である。

推測失敗体験の蓄積は、同時に「またダメだろう」という不信も育てている。この市場の読者は、新しい約束を聞き慣れており、警戒が強い。

検査 2すでにお金が動いているか

困っている声の量ではなく、支出の形跡で判定する。ここが販売可能性の中心。

結論:動いている。ただし「より安い手段」に流れている

条件付き

事実この悩みの解決に対し、顧客は継続的に支出している。競合の高機能洗剤群が長期にわたり販売され、シリーズ展開されていることが、金が動いている証拠である。

事実一方で、顧客の対処手段の中心は柔軟剤の増量・オキシ漬け・漂白剤——いずれも「今ある物」または「安価な汎用品」である。専用品への追加支出の形跡は、声の中では相対的に薄い。

推測したがって、支払い意思は「臭いを消すこと」ではなく「手間をかけずに臭いを消すこと」に対して発生している可能性が高い。

効果だけを訴求すると、より安い代替手段と価格比較され、負ける。

危険度判定:中。市場に金は動いているが、この商品の価格帯に金が動く保証はない。少額テストで実測すべき論点。

検査 3競合と先行成功事例

似た成功事例が存在しない市場には手を出さない。存在する場合は、言語が空いているかを見る。

結論:成功事例は潤沢。ただし狙ったポジションは占有済み

要変更

事実大手の高機能洗剤が複数、長期に販売されている。市場としての成立は確認済み。

事実そのうち1社が「タオルのニオイ戻り」「バイオフィルム」を正面から掲げ、研究広報と商品広報を連動させている。提案中の「バスタオルの臭い戻り専門」は、空白ではなく占有地である。

事実粉末・投入するだけ・タオルの生乾き臭という組み合わせも、競合のスティック型製品が既に押さえている。

推測「つけ置き不要 × 無香料 × 粉末」の三点交差は、想定より薄い。無香料粉末の先行商品も存在するため、この組み合わせ単独では独自性を主張しにくい。

検査 4商品側に致命傷はないか

需要があっても、商品体験・価格・継続性・供給のいずれかが壊れていれば、売った後に事業が壊れる。

検査項目状態所見
商品体験 要確認 粉末である以上、溶け残りは体験を壊す最大の要因。公式は「水でもよく溶ける」と主張しており、これは低コストで実測可能。最優先で確認すべき項目。
効果の実感 要確認 臭い戻りが実際に改善しなければ、返品と低評価に直結する。既存顧客の声(非公開レビュー・問い合わせ)を未確認。
価格・粗利 未確認 原価・想定粗利・広告費上限が未提供。成果報酬の設計に必要。
継続性 良好の見込み 洗剤は消耗品であり、体験が良ければ反復購入が自然に発生する。LTV設計と相性が良い。
供給体制 未確認 在庫・生産余力が未提供。反応が出た場合の供給上限は要確認。

推測致命傷の兆候は現時点で確認されていない。

ただし溶け残りと効果実感の2点は未検証であり、ここが崩れていれば「売れても顧客が満足しない商品」となる——その場合、原因は伝え方ではなく商品側にあり、コピーでは解決できない。

上記の確認を制作着手の前に置くべき。

検査 5どの段階で止まっているか

売れない原因は必ず4層のどこかにある。上から順に潰す。下層だけを直しても数字は動かない。

到達 読まれる場所に置けているか。リスト・チャネル・広告 未確認
関心 見出しとリードで読み進められているか 未確認
信頼 約束が信じられているか。証拠・保証・関係性 ここで停止
行動 信じた人が動く設計になっているか。オファー・緊急性 未着手

現状、この商品が言えることは設計上の特徴(汗・皮脂に着目、水に溶ける、つけ置き不要、香料無配合、漂白剤不使用)に留まり、「競合より臭い戻りを抑える」という比較優位を裏づける材料が一つもない。

読まれても信じられない状態であり、この層を埋めないまま到達(広告費)に投資すると、費用が結果に変換されない。

結論このまま売るべきか

判定は3つの関門を順に通す。上の関門で落ちたものは、下を検査しても意味がない。

関門問い本件の結果
1 需要 この悩みの解決に、実際に金が動いているか 通過。競合が長期に販売を継続しており、支出の形跡が確認できた
2 商品 売った後に壊れないか(体験・価格・継続性・供給) 未確認。溶け残りと効果実感の2点が未検証。ここが崩れていれば制作を止める
3 伝達 到達・関心・信頼・行動のどこで詰まっているか 信頼の層で停止。ここが制作で解く対象

判定の基準:90日後テスト

「今日100人にこの商品が売れたとして、90日後に何が起きているか」で分類する。

本件はA(主)。ただしCは未確認であり、AとCは併存し得る。

Cが危険なのは、コピーで売れてしまうためである——売れた瞬間は成功に見えて、90日後に壊れる。関門2を飛ばして制作に進むことは推奨しない。

本件は伝達の問題(A)として制作に進められる。ただし提案中の「バスタオルの臭い戻り専門洗剤」という比較優位型のポジションは、証拠が揃うまで使用すべきでない。

比較優位を主張しなければ実証投資は不要であり、用途定義型のポジションであれば追加費用ゼロで今すぐ書ける。ここを取り違えると、300万円規模の実証を先に背負うことになる。

次の一手制作着手までにやること

  1. ポジションを用途定義型に組み替える

    「専門洗剤」(比較優位の主張)を降ろし、「液体で落ち切らなかった汗・皮脂に向き合う、タオル・インナーの分け洗い用」(用途の定義)へ。
    比較主張をしなければ実証は不要になり、法的リスクも中から低に下がる。

    担当:診断側 / 所要:即時

  2. 開発経緯と非公開データのヒアリング

    なぜこの処方にしたのか(独自メカニズムの原料)、既存顧客の非公開レビュー・問い合わせ・返品理由、リピート率、過去の広告テスト結果。
    公開情報からは絶対に取れず、かつ競合が最も真似しにくい差別化材料がここにある。

    担当:商品元 / 所要:1週

  3. 溶け残りの自社確認

    「水でもよく溶ける」は数万円で実測できる。ここが崩れていれば体験が壊れ、コピーでは解決できない商品側の問題(C)に転落するため、制作より先に確認する。
    第三者機関の大規模実証は不要。

    担当:商品元 / 所要:2週

やってはいけないこと

前提この判定の限界と、覆る条件

調査範囲

この判定が覆る条件(反証ライン)

次回レビュー

上記ヒアリングと溶け残り確認の完了時点。いずれも未達の場合は制作に着手しない。

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